プロトコンセプト

プロゴルファーの感覚は本当にすごいものです。
クラブの重さ1gの違いを判別したという伝説めいた話もありますが、2〜3gの違いであれば、アマチュアでも感覚の鋭い人は気がつくことがあります。プロは単に重さの違いにとどまらず、シャフトのしなりやクラブヘッドの挙動の差、打感の変化に至るまで、本当に微細な差異を感じ取ります。

男子プロに比べると、女子の選手はクラブやスイングの知識に乏しいと思われがちですが、仮に知識の乏しいプロでもその繊細さは変わることがありません。言葉にすることは出来なくても、そのクラブの違いを感じ取って、的確に自分好みのクラブを選びます。

どんなにクラブに関心のないプロでも、自分好みの打感や弾道、そして操作性があるので、よりそれに近いものを実現してくれる適正なクラブを選んでいくのです。その感覚は本当に超人的なもので、常識離れした繊細さを持っています。紛れもなく、彼女たちは感覚の天才です。

現在、『PROTO-CONCEPT』は多くの海外選手がテストを行い、その結果、男女合わせて、10人弱の選手が実際にPGAツアーやUSLPGAツアーの現場で使用しています。多くの海外プロが選んでいる大手メーカーのモデルから、スイッチしてくれる選手も少なくありません。契約があって使用は難しいものの、テストしてとても良い印象を持ってくれた大物プレーヤーもいます。

中には、『PROTO-CONCEPT』に替えた途端、ベストテンフィニッシュを連発する選手も現れました。日本国内でもそれほど知名度のない我々が、最高峰の舞台であるアメリカのプロツアーで驚くほど評価されているのは、正直とても嬉しく思っています。

好成績が出たのは、もちろん選手たちの技術の高さとこれまでの努力が実を結んだものです。ただ、彼らが求めているクラブのフィーリング、距離感や弾道のコントロール性能、イメージを出せる打感や打音など、『PROTO-CONCEPT』が持つ性能が、彼らの感性を刺激して、ポテンシャルを引き出すことが出来た面もあったのではないかと自負しています。

『PROTO-CONCEPT』は、ゴルファーの感覚に訴え、厳しい要求に応えられるクラブ、コースでスコアという結果を出せるクラブというコンセプトで開発しました。最も感覚に優れたツアープロたちが、まずそれに共鳴してくれたということです。

もっとも、『PROTO-CONCEPT』はプロ用に開発したクラブではありません。あくまでも上達志向のある一般のアマチュアゴルファーにとって、良いフィードバックが得られるように設計しています。プロが感じたフィーリングは、多くの皆さんにも感じていただけるものと思っています。

『PROTO-CONCEPT』　ブランドプロデューサー
川崎康史