USAツアー担当のスティーブ・ロアゼル氏が、ツアー活動のレポートをお届けします。
今週の舞台は、オレゴン州ポートランドで開催されたLPGAツアー「The Standard Portland Classic」
数週間にわたる海外転戦を終え、LPGAツアーが再びアメリカへ戻ってきました。

この大会は、LPGAツアーの中でメジャー大会を除く最も長い歴史を持つトーナメントとして知られ、1972年から続く伝統ある一戦です。
私自身、1998年にツアーレップとして活動を始めた頃から関わってきた思い出深い大会でもあります。
そして2001年、9月11日の出来事をこのポートランドで迎えました。
長年ツアーを転戦してきた中でも、この大会とこの場所には特別な記憶が数多く残っており、私にとって非常に大切なトーナメントのひとつです。

会場となるColumbia Edgewater Country Clubは1925年開場の歴史あるコース。
木々に囲まれたフェアウェイと小さなグリーンが特徴で、クラシカルな設計思想を色濃く残しています。
調子が少しでも噛み合わないと簡単にはスコアを伸ばせない、非常に繊細なコースです。
ただ近年は、クラブやボールの進化、そして若い選手たちの高い技術力によって、このコースでも2桁アンダーの争いになることが珍しくありません。
週前半の穏やかな天候が続くようであれば、今年もロースコアの展開になりそうです。

今週はツアーバンが来ていないため、会場で大掛かりなクラブ調整を行うことはできませんでした。
その代わり、私は新たなコンセプトモデルのテストに多くの時間を使っています。
複数の選手がテストに参加してくれ、それぞれのフィードバックを日本の設計チームへ共有する予定です。
こうしたテストを通じて改めて感じるのは、「すべてのプレーヤーを満足させることの難しさ」です。

ある選手が高く評価した形状やフィーリングを、別の選手は好まないこともある。
だからこそ、ツアープレーヤー一人ひとりの感覚を丁寧に拾い上げることが、PROTOCONCEPTの製品開発において非常に重要だと考えています。
その中でも、今回テストしたコンセプトモデルには非常に良い反応が集まっています。
現在アンバサダー契約を結んでいない選手からも、「セットを組んで試したい」というリクエストを受けており、来シーズンにつながる可能性を感じています。
Jodi Ewart Shadoff選手も、このモデルの見た目、打感、そして操作性を高く評価してくれました。
オフシーズンにじっくり取り組むためのセットを受け取ることを、今から楽しみにしているようです。

長い歴史を持つ大会の現場で、過去の記憶を振り返りながら、次のPROTOCONCEPTを形にしていく。
そんな一週間になっています。
今週もお読みいただき、ありがとうございます。
次回予告:Korn Ferry Tour「AdventHealth Championship」
ミズーリ州カンザスシティで開催。
スティーブ・ロアゼル
USツアー運営ディレクター兼マスタークラブビルダー
